東京医科歯科大学病院で帝王切開したときの話・後編

中編からしばらく間があいてしまいすみませんでした!それでは最終編です。

フットストレッチャーと硬膜外麻酔で寝たきりの手術当日
ストレッチャーで元の病室に戻ると両脚にがっちりとフットポンプが装着されました(血栓予防のため1日つけたまま)。硬膜外麻酔のチューブは背中に刺さったままで、背中からのびたチューブが麻酔の入ったボトルとプッシュボタンがつながっていました。麻酔が切れて痛くなってきたら、自分でプッシュボタンを押して麻酔を入れるように説明を受けました(実際にボタンを押すと背中に麻酔がシューっと入っていく冷たい感覚がある)。硬膜外麻酔は副作用としてはげしい頭痛を起こすこと(髄液が漏れだすことが原因)があって、緊急入院時に同じ病室だったママさんは「ものすんごい痛かった」と言っていたので超怖かったのですが、幸いにもわたしには副作用は出ませんでした。話をもどすと、病室に戻った直後は、麻酔はまだ効いていたけれど、家族や友人と電話で談笑しながら出産報告するほど元気でした。朝一の手術でしたが、その後いろいろな検査を終えた息子と対面できたのは午後に入ってから。わたしはベッドで身動きが取れない(体を起こせない)ので、わたしがアメフトのボールを抱えるような体勢で息子と添い寝できるように、看護師さんが息子をセッティングしてくれました。

手術当日、はじめての授乳は何だかよく分からなかった
「赤ちゃんは1日分の養分をもって生まれてくるから1日は絶食状態でも平気よ」と看護師さんからは言われましたが(養分の意味は不明)、対面してから1時間ほど経過して、看護師さんにすすめられて介助を受けながらはじめての授乳に挑戦しました。結果は、飲んでるのか飲んでないのか全然わからなかった(笑)。手術当日は、息子は新生児室で過ごし、おっぱいがほしくて泣いた時だけ看護師さんが連れてきて授乳させてくれました(夜中も)。麻酔が切れてくるとお腹の傷と後陣痛でものすごくお腹がいろいろ痛くて、ボルタレンの座薬とロキソニンの内服で手術後最初の夜を乗り切りました。

手術翌日から歩行訓練がはじまる
手術の翌朝、導尿管が外され、さっそく歩行訓練がはじまりました。お腹に力が入るとビキィィィッッと痛みが走るので、お腹を刺激しないように前屈姿勢でおそるおそるベッドからおりて、点滴用のキャスターをつえ代わりに歩行訓練を始めました。「背中を丸めておばあちゃんのように」というコツをつかむとわりと痛くなく歩けるようになり、その日の午後には“つえ”なしでヨロヨロ歩けるようになりました。看護師さんからは母子同室に移行するか訊かれましたが、お腹の痛みがキツいのでもう一日だけ新生児室で預かってもらうことになり、授乳のたびに連れてきてもらいました。夜中はとにかく傷が痛くて痛くて痛くて、内服ロキソニンとボルタレン座薬の繰り返しでしたが、投薬の間隔が決まっていたので、次に薬をもらえる時間が来るまであぶら汗をかきながら待って、時間になると即ナースコールを押していました。

手術から2日で母子同室に移行
手術から2日経った朝、看護師さんからついに母子同室にするように言われました。「お腹が痛くて赤ちゃんを抱えたまま自分のベッドに登れないんですが・・・」とちょっと抵抗してみたものの、「赤ちゃんを先にベッドに移してから自分だけベッドに登れば大丈夫じゃん!」とグゥの音もでないほど論破されました(笑)。そうしてお腹の痛みと戦いながらの母子同室生活がスタートしたのでした。授乳があいかわらず下手くそで、息子がうまく吸えず、授乳前後の体重変化も5gだったりと自己ワースト記録を樹立したりしました。お乳が張って張って、普段貧乳なのにこのときばかりは行き場を失った母乳ですごい大きさになって、しかもガチガチに硬くなって発熱して、正直帝王切開の傷の痛みより乳の痛みの方がツラかった!看護師さんによる圧抜きのための母乳マッサージに阿鼻叫喚してしまいました。看護師さんに何度も飲ませ方のコツを聞いて、フットボール抱きなど何度も実地指導してもらってたくさん練習しました。背中にチューブを刺したままだった硬膜外麻酔は手術翌日にはすっかり使い切っていてジャマだったので、担当医に外してもらいました。歩行できるようになったので洗髪台で頭を洗う許可もでて、2日ぶりに頭を洗ってすごくスッキリしました。

手術から4日、シャワーが浴びられずに怒られた
手術から3日経ち、体へのシャワーも解禁されましたが、お腹の傷(表面はボンドで貼り付けていた)のグロさに、「シャワーしたらしみるんじゃないか」という恐怖でシャワーがあびられず、頭だけ洗髪台で洗い、体は大量のおしぼりをもらって拭く生活を続けていました。すると4日目に看護師さんに「なんでシャワーに入らないの?傷にとっても衛生的に悪いから入ってきなさい」とちょっと怒られてたことがきっかけに、意を決してシャワー室へ。結果、まったく傷にしみるなんてことはありませんでした。とっとと入っておけばよかった~、看護師さん、背中を押してくれてありがとう!と思いました(笑)。4日目もあいかわらずお乳が発熱してガチガチでしたが、授乳の猛練習が効いたのと、息子とわたしがお互いに慣れてきて、一回の授乳量も20g、30g、50gと着実に増えていきました。看護師さん(助産師資格所有者が多かった)の多くは「お乳が張っているときに搾乳したら逆効果だからダメ」という意見が主流で、実際体のしくみを考えても合理的だと思ってその通りにしましたが、結果よかったと思いました。実は看護師さんの中で1人だけ搾乳推進派の方がいて、「次5gしか飲まなかったら搾乳機ねっ!」と言われたりして、かわすのがちょっと大変だったのは余談ですが。これは1才7ヵ月で息子が自然卒乳したときも同じで、搾乳はせず、お乳に刺激をしない圧抜きだけで乗り切りました。

手術から7日で退院
手術から6日となる退院前日は沐浴指導があり、いよいよこれから自分でお世話をするんあだなぁという実感がじわじわとわきました。退院するころにはお乳の張りもすっかり落ち着いてきましたが、看護師さん(助産師さん)にすすめられ退院1週間後に母乳外来の予約をいれました。そして、手術から7日目の朝についに退院となりました。夫が借りたカーシェアの車に自前のチャイルドシートを付け、息子を乗せると、息子が小さすぎてシートでグラグラ動いてしまうので、隣にすわった私が常に手で息子の頭を横から支えながらゆっくりと自宅まで向かいました。息子はずっとチャイルドシートのなかでスヤスヤ寝ていました。

以上がわたしの帝王切開レポートでした。長々とお付き合いくださりありがとうございます。これからはじめての帝王切開という方に「へぇ、こんな感じなんだね~」と思っていただければうれしいです!


▲退院当日の朝、あくびする息子

スポンサーリンク

シェアする

フォローする