赤ちゃんにはしっかり保湿を。アトピー発症率も下がるよ!

前回の記事で湿疹の時の軟膏の塗り方について書きましたが、今回は保湿が重要ですというお話です。
新生児期の保湿でアトピー発症率が3割減
赤ちゃんの頃から保湿をしっかり続ければアトピーになる可能性が低くなるというのは、皮膚の専門家の間ではかなり前から知られている話です。最近だと、2014年10月に国立成育医療研究センターが「新生児期から保湿剤を塗ることで、アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下した」という研究結果を発表しています。これは生後1週目から32週にわたって毎日全身に保湿剤を塗りつづけたグループは、乾燥した部分にだけワセリンを塗っていたグループと比べてアトピー性皮膚炎の発症数が有意に少なかったというものです。
徹底保湿を実践してみる。保湿剤えらびに困る。
小児アトピーだった私は、保湿でアトピー発症率が下がる話を知ってから、自分の子供には徹底的に保湿してやろう!と結婚前から決めていました(笑)。実際、息子が生後5日目で退院した日から毎日の保湿をスタートしました。最初の1~2カ月はアトピタ・保湿全身ミルキィローションやジョンソンアンドジョンソン・ベビーローションを使っていました。ただ、どちらもジメチコン(=シリコン)が大量に入っていたり、アトピタには尿素(保湿剤に尿素を入れるのは専門家でも異論が多い)が入っているのが気になり、結局どちらも使い切らずにやめてしまいました。最終的に行きついたのが小児科や皮膚科で処方してもらえる「ヒルドイドローション0.3%」でした。シリコン(ジメチコン、シクロメチコン、ポリメチルシロキサンなど)はメイクや髪用コンディショナーでは気にしないけど、スキンケア製品で大量に入ったものは使いたくないのです。その点、ヒルドイドローションには一切入っていないので安心です。ローションと言いつつ白い乳液なのですが、伸びが良く、適度にしっとりするのにベタベタしない使用感なので全身に塗るのに最適だったので、これ以降は他の保湿剤に浮気をしなくなりました。
ヒルドイドローション0.3%の全成分
一応専門家のはしくれですので(笑)、成分について分類してみました。
【有効成分】ヘパリン類似物質(効能:皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症など)
【保湿成分】グリセリン、白色ワセリン、スクワラン、セタノール、還元ラノリン、セトマクロゴール1000
【乳化剤】モノステアリン酸グリセリン
【防腐剤】パラオキシ安息香酸エチル、 パラオキシ安息香酸プロピル
【増粘剤・pH調整剤】カルボキシビニルポリマー、ジイソプロパノールアミン
注意としては、後発品のビーソフテンローションは化粧水のような透明の液体なので、同じローションという名前ですが先発品のヒルドイドローションとは全く別物になります。薬局などで後発品に変更するか訊かれるることがあるので注意が必要です。(先発品の処方せんで薬局で後発品への変更はOKですが、後発品の処方せんで先発品への変更はNG)
おすすめの使用法
冬などヒルドイドローションのみでも肌が乾燥する場合は、ヒルドイドローションとプロペトを少量ずつ手のひらに取ってすり混ぜて使用すると保湿感に十分にアップします。小児科は普段から塗り薬数種類を混合剤として出すことが多いので、ヒルドイドローションとプロペト(白色ワセリン)を混合したものを処方してくれる小児科もあります(調剤薬局で2つを混合して軟膏ツボに入って出てくる)。我が家は現在は夏でもヒルロイドローション+プロペトを手で混ぜ合わせて塗っています。保湿剤は1日2回、朝パジャマから着替える時とお風呂に入ったあとに塗っています。夏は寝汗をかくので、レンジで温めた濡れガーゼで体を拭いてから塗っています(アトピー発症は汗が刺激になる場合もある)。結果として、息子は新生児湿疹以来、アトピーはおろか肌トラブルすらなくツルツルのお肌をキープしています。

▲3カ月頃の息子、お肌ツルツル

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