東京の保育園事情についてもっとしらべてみた。保育園に入れるためにできること。

前回の記事で東京の保育園事情を一覧表にしたあとも各区のHPで調べていますが、やっぱり、保育園を開設しまくっている品川区はすごかったです。昨年の実績を見ても、いわゆる完全フルタイム(月20日以上、1日8時間以上)で共働きなら入れる園が全体の半分くらいあり、さらに現在認可外に預けているなら入れない園はほぼない状況でした。園によっては完全フルタイムでない共働きでも入れる園もありました。

東京の認可保育園は毎年100件以上ふえている
突然ですが東京都では毎年、認可保育園がどれくらい増えていると思いますか?東京都のHPによると、昨年1年間で158件増えていました(受け入れ人数にして対前年プラス13529人)。ちなみに一昨年だと165件、その前の年だと104件の増園だったので毎年コンスタントに増えているんですね。巷ではあれだけ「保育園入れない問題」がさわがれている割には意外と増えてるな~と思いました。区によって保育園整備の温度差が激しいということですね。ついでに、認可保育園の「運営経費」についてもしらべてみました。「保育園の案内」で公表している品川区の場合は、0才児が35万円、1才児が21.5万、2才児が19万(園児1人あたりの月額)もかかっていました。それに対して保育料は、所得によりますが最高でも7.7万円ですから、超高額の補助金が区から出ていることになります。ちなみに品川区の場合は保育園の運営に国の基準の2倍以上の経費を区が負担して使っていました。いやもう、ありがたや~ですね(入れればだけど)。

海外の保育園事情や公的サービスはどうなの?
極端すぎる比較ですが、アメリカでは保育園は公的補助ゼロのため保護者の全額自己負担で、保育料は驚愕の20万円前後(しかも都市部の保育園は結構な激戦らしい)です。高すぎ~と思ったら、品川区の保育園の運営経費とほぼ一致していますね。さらに驚くのがそれでもほとんどの夫婦は共働きだという事実。アメリカ人すごいわ・・・。日本では「行政にはもっと〇〇してほしい」とみんな当然のように思っているけど、欧米からみると恵まれている部分はとても多いんですね。例えば医療サービス。アメリカは国民全員加入の公的保険がなくて自腹で民間の医療保険に入るけど、高い保険に入れない人は治療費を払えなくて命を落とします。先日ニュースサイトで、医療保険制度のあるオレゴン州で、あるガン患者が治療費の申請をしたこところ却下され、代わりに安楽死薬なら保険適用ですと回答されたという衝撃的な話を目にしました。私が一時期暮らしていたイギリス(片田舎)でも公立病院は医療費タダだけど、病院事情は劣悪(5時間待たされて軽症だからとそのまま帰宅させられた)で、手術も数年待ちが普通なのでその間に病状が進行し、全額自己負担の私立病院(即手術できる)に行けるお金持ち以外は日本では助かるケースでも命を落としています。イギリスの友人は「アメリカと違って医療費がタダの国に生まれてよかった~。アメリカみたいに命をお金で買う社会じゃないもん」と言っていましたが、公立病院と私立病院の差を考えると広い意味では同じだよなぁと思ったものです。日本以外では経済的な格差が寿命にすら直結する、シビアな社会が存在することを知ると、日本に住んでてよかったな〜と思います。

保育園に入るためにできること
フルタイム夫婦にとって育休復帰時に預けるところがないことは経済的にもキャリア的にも死活問題ですよね。もし、今いる場所が保育園砂漠地帯で近くに助けてくれる両親などがいなければ、「お金をかけるか時間をかけるか」のどちらかになります。
お金をかけるなら、
①保育園事情の有利な区に引っ越す
②保育料が高くて空きの多い認可外に入れる
③会社で育児サービスの補助があるなら日中シッターに来てもらう

時間を掛けるなら、
④電車で通う距離の園に入れる(空きのある認可は区外の園児も受け入れ可)
といったところでしょうか。
わたしは④を経由して、最終的に①を選択しました。都心で家賃が共働きじゃないと払えない額ですが、会社の近くの保育園(認可外)に入れたくて、徒歩で通える距離に引っ越しました。息子が10カ月のときに育休復帰して、しばらくは電車で通っていたのですが、やっぱり子連れ(抱っこ紐+ベビーカー持参)で朝の満員電車がしんどくなったことが理由です。保育園事情の悪い世田谷区在住の知人には、認可に入れなくて1年以上も1時間子どもを抱っこヒモで担いで会社近くの園に通っているというパワフルな人もいますがわたしには無理でした。

保育園のために引っ越すメリットと注意点
結局は何かを犠牲にするしかないのですが、経験的には①が一番精神的な余裕のある選択肢だと思います。朝は電車の時間を気にすることなくゆっくり支度ができるし、天気が悪ければタクシーでも財布はいたまないし、多忙期は子どもを寝かしつけて夫に任せて会社に戻ることもできる。家賃の高さを十分ペイできるメリットを享受しています。都心に住んでいると「買い物はどうしているの?」とよく聞かれますが、都心はネットスーパー選び放題(我が家の場合は大手4社利用可能)だし、小型のスーパーもあるし、買い物事情は意外とわるくありません。保育園のために引っ越しを考えるなら、まずはその区の保育園関係HPを徹底的にしらべて、新規開設園を狙うのが最も入れる確率が高いです。新規開設園は募集人数が2ケタになる場合が多く(既存園は4月入園でも1ケタ前半が多い)、保育園数の多い区は定員割れすることもあります。新規開設は4月に集中しますが、4月入園の締め切りは前年12月が多いので、入園申請のタイミングをしらべて引っ越しは計画的にするのがおすすめです。

ご参考になれば幸いです♪

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